更新履歴

さわりを読む▼をクリックすると更新された内容の冒頭部分がご覧になれますので、久しぶりのご訪問の方はこちらで未読・既読のご確認ができます

日付別の更新チェックはカレンダーの日付をクリック ▼

2015 02123456789101112131415161718192021222324252627282930312015 04

【  2015年03月  】 

スポンサーサイト

スポンサー広告

--.--.-- (--)

 全文を読む

PageTop▲

28話 振り向いて彼がいたなら

青春アメとミエナイ彼女

2015.03.25 (Wed)

    ■クロスカッティング 君島智幸 羽田空港ターミナルから眺める空は灰色の雲に覆われていた。西から流れてくる低気圧のせいで関東の天気はこのまま下り坂らしい。 ついてないな。本当だったらきのう実家に帰る予定だったのに、天候不順で飛行機が欠航してしまった。爆弾低気圧っていうんだっけ? とにかく香川は大荒れの天候のせいで、私は羽田空港そばのホテルに一泊した。 不運は重なった。実家に送った荷物の中に携帯...全文を読む

PageTop▲

27話 世界を構築するのに必要な人間の最小単位

青春アメとミエナイ彼女

2015.03.24 (Tue)

 「君島が退学……?」 はじめは、聞き間違いだと思った。 だけど海は眉を八の字に下げて冗談だという気配を見せない。「きのう、君島さんが教務課に退学届を出しにきたんだ。僕がそれを、受け取った」「受け取った……? 受け取ったって、なんで!?」 動揺して喚いて、海の沈んだ両肩と背広姿を見てすぐに思い当たる。なんでもくそもない。それが仕事だからじゃないか。 目眩がした。「そんなに……。いきなり大学辞めるって、そん...全文を読む

PageTop▲

26話 冷たいホットコーヒー

青春アメとミエナイ彼女

2015.03.23 (Mon)

    ■クロスカッティング 青山海 六号館校舎の一階にある教務課学生部。学生が往来するコンコース脇に設置されたそこは、まるで会社のオフィスみたいな場所で、僕は自分のデスクでパソコンと向き合っていた。 教務課学生部の仕事は名前の通り学生に関することが主で、僕はいま夏の長期休み中に開かれる学生向け特講ポスターを作成していた。「青山くん、作業中ごめんね」キーボードを打鍵していると先輩に呼ばれた。「新しく...全文を読む

PageTop▲

25話 決断

青春アメとミエナイ彼女

2015.03.22 (Sun)

  俺は、いつも自分のことで手一杯だった。 小学生のとき、母親が仕事で帰ってくるのが遅いから自分で晩飯を作った。はじめて作った味噌汁はダシを入れ忘れてめちゃくちゃまずかった。中学になったら勉強が難しくなった。太陽が沈むまでバカみたいによく遊んでいた友人たちは全員塾に通いはじめた。みんなに置いていかれないように俺も塾通いしたかったけど、いろいろと余裕がなかった。高校になったら本格的にバイトをはじめて、...全文を読む

PageTop▲

24話 ミエナイ撮影

青春アメとミエナイ彼女

2015.03.21 (Sat)

  最後の出演者、君島智幸の撮影。 撮影場所は創始者の銅像前。指定したのは俺だ。 ここで智幸と出会ったとき、夜桜に囲まれて儚げに立つ姿が印象的だったから選んだ。残念なのはすでに桜の花が散ってしまったことだけど、こればかりは仕方がない。 六月特有のじめじめと湿気を含んだ空気は肌にまとわりついて不快だった。 月明かりは分厚い雲に遮られている。微妙な天候ではあったが、雨は降らなさそうなので決行した。 真季...全文を読む

PageTop▲

23話 向き合い方

青春アメとミエナイ彼女

2015.03.20 (Fri)

  その日、広告論の授業がいっさい頭のなかに入ってこなかった。 まどろんでいた。強烈な眠気が襲っても、もやもやとした気持ちが快眠を許さなかった。 意識が覚醒したのは、同じ授業を受けていた真季が俺の肩を叩いてくれたからだ。「九ちゃんなにぼけっとしてんのさ。もう授業は終わってるよ」 授業終了のチャイムすら気づかなかった。 辺りを見渡せば、学生たちがカバンをぞろぞろと退室している。俺ひとりだけノートを広げ...全文を読む

PageTop▲

22話 これからのこと

青春アメとミエナイ彼女

2015.03.19 (Thu)

    chapter.4   cut.9 秋宮和夫「ぼくは文芸サークルに所属してるんだ。そこで小説書いてんだけどさ、毎度締め切り前は徹夜なんだよ。計画性がなくてね。眠気と戦いながらキーボード打鍵していると頭くらくらしてきてさ、ステッキ持った妖精が見えるんだ。マジだよ、マジ。妖精に応援されながら薄れゆく意識のなか執筆して、『やっと完成した!』って喜んで……ハッと目を覚ますの。うん、夢見てたんだよね。原稿完成したのも...全文を読む

PageTop▲

21話 ミエナイ彼女

青春アメとミエナイ彼女

2015.03.13 (Fri)

 「あのときはびっくりしたよ。本当にいきなりだったから。……でも、でもね、それ以上に嬉しかった」 予感があった。智幸がこれから話すことはあの日の続きだと。俺の告白を受けての返答だと。「可愛いって、一目惚れしたみたいって、そう言ってくれたこと嬉しかった。ホントは私、肩幅とか結構広いし、服装だって心の中じゃ似合ってないんじゃないかってビクビクしてて……。だから、だからね、たとえ見た目だけでも、嘘だったとして...全文を読む

PageTop▲

20話 これはデートか見返りか?3

青春アメとミエナイ彼女

2015.03.13 (Fri)

 「ストーリーが頭に入らなかったよ」 上映終了後。智幸も俺と同じ気持ちを抱いていたのかと思ってドキリとした。「4DXの座席効果すごかったんだもん。本物の煙がぶわーって噴出して、シートはぐらぐら揺れちゃって! ああ、楽しかったなぁ。ストーリーに集中できなかったけど満足だ」 ……なるほど、そういうことか。「でも、元々ストーリー性は薄いよね。わかりやすい勧善懲悪ものだったし。けどウリは脚本じゃなくてVFXの...全文を読む

PageTop▲

19話 これはデートか見返りか?2

青春アメとミエナイ彼女

2015.03.12 (Thu)

  上映時間が迫ってきたので俺たちはスタバを出た。 映画館のあるサンシャイン通りは賑わっていた。休日のせいで混雑していて、初詣を思い出すほど人だらけだ。「うわー、サンシャイン通りってこんなに人いたっけ」 人混みのなかを進みながら、智幸は辺りを見渡して再確認するような口ぶりだったので、ちょっと気になって俺は聞いた。「君島は池袋とか遊びに来ないのか?」「二部に来てからはバイトばっかりで来なくなっちゃった...全文を読む

PageTop▲

前月     2015年03月       翌月

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。